ヘルス・フィットネスクラブとは、運動やエクササイズができる運動施設を顧客に提供するスポーツクラブのことです。ヘルス・フィットネスクラブの世界市場規模は近年順調に拡大しており、2019年には960億米ドル以上に達しました。世界のフィットネスクラブ売上高ランキングでは、米国のライフタイム(Life Time)、LAフィットネス(LA Fitness)、24アワーフィットネス(24 Hour Fitness)が上位入りしており、業界トップであるライフタイムの売上高は、2020年時点でおよそ9,500億米ドルにのぼりました。なお、LAフィットネスとライフタイムは、2021年時点で米国最大のヘルスクラブチェーンでもあります。
米国のフィットネス業界は、企業数がここ10年で大幅に増加しており、勢いづいているように見えます。しかし、世界が新型コロナウイルス感染症の拡大という災禍に見舞われた2020年には、フィットネス関連企業の数がわずかに減少しました。米国のヘルス・フィットネスクラブの多くは新型コロナ対策の一環として、数か月におよぶ営業の制限や中断を余儀なくされました。外出自粛が推奨され、一部では自宅待機命令が出されるなど、フィットネスクラブに通う人は一時激減しました。
一方、コロナによるフィットネスクラブ閉鎖や外出制限によって急成長したのが、自宅でいつでも運動ができるオンラインフィットネスです。日本では、このオンラインフィットネスにモバイルゲームの要素を組み合わせた新領域に挑戦する企業が現れています。ヘルスケアススタートアップのissin株式会社は2024年2月、累計600万ダウンロードを超える人気パズルゲーム『スイカゲーム』のエクササイズ版を無料モバイルアプリ「スマートファイブミニッツ(Smart 5min)にて提供開始しました。パズルゲームのデザインはそのままに、全身を動かしてゲームを攻略するように作られており、大人も子どもも無理なく楽しく運動できると注目が集まっています。とはいえ、コロナが収束しフィットネスクラブが通常営業となった今、フィットネスアプリにどれほどの需要があるのかは未知数です。
ジムやフィットネスクラブの料金相場は、国によって大きく異なります。米国のジムの平均月額料金は、2021年時点で28.58米ドルでしたが、日本は99.19米ドルと米国の3倍以上でした。ジムの会費が最も高額な国は、映画『ターミネーター』で有名なアーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)氏の出身国オーストリアで、平均月謝は107米ドルを超えています。米国の州別にみると、ジムの会費が最も高額なのはニューヨーク州で、2021年時点での平均月額料金は約75米ドルとなっています。フィットネスに熱心な人は「肉体への投資」を惜しまないため、フィットネス業界の世界市場規模は今後も拡大を続け、2025年には約1.2兆米ドルに達すると推定されています。
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