化粧品産業は、主にスキンケア化粧品、ヘアケア化粧品、メイクアップ化粧品、フレグランス化粧品、デオドラント化粧品、トイレタリー用品、オーラルケア用品などの部門に分けられます。化粧品の生産は、20世紀初頭から今日に至るまで、ロレアル(L 'Oréal)、ユニリーバ(Unilever)、P&G(Procter & Gamble Co.)、エスティ・ローダー(The Estee Lauder Companies)など、ほんの一握りの多国籍企業が独占してきました。
2023年の世界の化粧品市場の約29パーセントを占めた北米は、化粧品業界にとって最重要地域のひとつです。2024年6月に公開された最新の報告書によると、米国の化粧品・パーソナルケア産業の雇用者数は、2022年時点で約460万人に達したとみられ、GDPへの寄与度は2020年の水準から約15パーセント増加したことがわかっています。新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる未曽有の経済的混乱にもかかわらず、化粧品産業は驚異的な回復力を示しています。
米国で最も売れている化粧品カテゴリー
カラーコスメのなかでは、フェース化粧品が米国で最も売れ筋のカテゴリーとなっており、2023年の売上高は約23億米ドルに達しました。2番目に売れているカテゴリーはアイメイク化粧品で、約22億米ドルにのぼりました。アイメイク化粧品には、アイライナー、アイシャドウ、アイブロウ、アイメイクセットなどがありますが、米国で最も人気の商品はマスカラです。また、リップスティックも売上が大きい部門のひとつで、2023年時点では約5億5千万米ドルを超えています。
米国で人気の化粧品ブランド
米国の化粧品市場は規模が大きく、無限ともいえる数・種類のコスメが消費されていますが、なかでもひときわ存在感を放っているのが、有名ブランドです。2023年のメイク・化粧品ブランドの認知度ランキングでは、フランスの化粧品ブランド、ロレアルが1位となっており、米国のオンライン買い物客の認知度は83パーセントに達しました。2位は米国の化粧品メーカー、レブロン(Revlon)で、ブランド認知度は80パーセントにのぼりました。
2022年のヘルス・美容販売額が約102億米ドルに達したアルタ・ビューティー(Ulta Beauty)は、米国最大の美容小売業者となっています。一方で、LVMH(モエ ヘネシー ルイ ヴィトン)傘下のコスメデパート、セフォラ(Sephora)の同年の販売額は、約70億米ドルに達しています。
また近年では、EC(電子商取引、eコマース)が米国の化粧品業界に大きな影響をおよぼしています。 小売ECの売上高全体に占めるヘルスケア・パーソナルケアのオンライン売上高の割合は、2017年の約9パーセントから2025年には約11パーセントまで増加すると予測されています。2024年3月時点では、ulta.comが北米で最も人気のある化粧品ECサイトとなっており、月間訪問件数は約3千万件にのぼります。次いでqvc.comとsephora.comが後に続いています。
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