1996年～2022年 個人向け高級品の世界市場規模

2022年の世界の個人向け高級品市場は、約3,530億ユーロに達したと推定されています。 

世界の高級品業界 

飲料品（シャンパンなど）、衣料品、化粧品、フレグランス、時計、宝飾品（ジュエリー）、スーツケース、ハンドバッグなどを取り扱う高級品業界は、長年にわたって成長し続けてきました。高級品メーカーは、ブランドや美的感覚、高品質の素材、優れた職人技、価格設定を重視し、日用品をステータスシンボルに変えることで消費者の需要に応えています。 

ラグジュアリー業界は、景気の浮き沈みとともに成長と衰退を繰り返す業界とされ、経済の安定期には需要が高まり、景気が後退すると需要が激減することで知られています。米国の個人向け高級品市場は、長年にわたって世界第1位の座を維持してきました。2020年時点でもその規模は推定550億ユーロと、依然として世界最大です。  

世界で最も価値のある高級ブランドは、2023年時点ではフランスの高級ファッションブランド、ルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）でした。ルイ・ヴィトンのブラント価値は、約1,248億米ドルに達しています。ルイ ヴィトン モエ ヘネシー（LVMH）グループの2023年度の総売上高は、約860億ユーロに達しています。 

高級品業界のこれから 

高級品業界は、新しい市場の開拓や新部門の開発による成長が期待されています。高級品メーカーにとっての課題は、ブランドがもつ資産価値（ブランド・エクイティ）を維持し、顧客との関係を深めることです。ラグジュアリーがより多くの産業に拡大するにつれて、市場は成熟してセグメント化されることが予想され、消費者の購買行動もより合理的になっていくと考えられています。