2024年 世界で最も価値のある高級ブランド

2024年時点で世界で最も価値のある高級ブランドは、フランスの高級ファッションブランド、ルイ・ヴィトン（Louis Vuitton）でした。ルイ・ヴィトンのブランド価値は、約1,300億米ドルに達しています。この統計は、グローバルに事業展開する高級ブランドを対象に、そのブランド価値を金額に換算してランキング化したものです。 

ラグジュアリーとしての高級品  

飲料品（シャンパンなど）、ファッション、化粧品、香水、時計、ジュエリー、トランクケース、ハンドバッグなど、さまざまな製品が開発・製造される高級品業界は、長年にわたって成長を続けてきました。高級品メーカーは、ブランド、美的感覚、高品質の素材、優れた職人技、価格設定を重視し、日用品をステータスシンボルに変えることで消費者の需要に応えています。  

ラグジュアリー業界は、景気の浮き沈みとともに成長と衰退を繰り返す業界とされ、経済の安定期には需要が高まり、景気が後退すると需要が激減することで知られています。米国の個人向け高級品市場は、長年にわたって世界第1位の座を維持してきました。2024年時点でも、その規模は推定770億ユーロと依然世界最大です。  

世界で最も価値のある高級品ブランド  

フランスの高級品コングロマリット、ルイ ヴィトン モエ ヘネシー（LVMH）の2023年度の総売上高は、約860億ユーロに達しました。創業者の名を冠したメゾンのルイ・ヴィトンで知られるLVMHは、ハンドバッグなどの高級革製品、プレタポルテ（高級既製服）、ファッションアクセサリーなどを販売し、世界中で事業を展開しています。1989年からはフランス人のベルナール・アルノー（Bernard Arnault）氏が、ルイ・ヴィトンと、シャンパンメーカーのモエ エ シャンドン（Moët & Chandon）、コニャックメーカーのヘネシー（Hennessy）を合併させ、経営を務めています。  

高級品業界のこれから  

高級品業界は、新しい市場の開拓や新部門の開発による成長が期待されています。高級品メーカーにとっての課題は、ブランドがもつ資産価値（ブランド・エクイティ）を維持し、顧客との関係を深めることです。ラグジュアリーがより多くの産業に拡大するにつれて、市場は成熟してセグメント化されることが予想され、消費者の購買行動もより合理的になっていくと考えられています。