ベジタリアンよりも更に踏み込んだヴィーガン食生活は、まだまだ一般的とは言えないながらも広がりを見せています。毎年1月に行われるヴィーガン食キャンペーン「Veganuary」の参加者は、2022年には62万9千人を突破しました。日本でも、訪日外国人の増加を受けて代替肉を使用したメニューを提供する会社が増えており、全日本空輸(ANA)では2022年から国際線でヴィーガンやベジタリアン向けのメニューの提供を開始しました。
ヨーロッパでは多くの国においてヴィーガン人口が1%程度に留まっているのに対し、インドでは人口の13%がヴィーガン、25%以上がベジタリアンの食生活を送っています。これには宗教上の理由などの他、コロナウイルスによる健康への意識の高まりもあります。そんなインドでもベジタリアン人口は近年減少傾向にあり、2018/2019年から2021/2022年にかけて6.2%減少しました。
ベジタリアンやヴィーガンになる理由は健康上、動物愛護、環境保護の理由など多岐にわたります。ベジタリアニズムは主に食生活を指しますが、ヴィーガニズムは生活様式まで含むこともあり、主な例としてヴィーガン・レザーやヴィーガン・ファーなどを購入することで動物由来の衣類を避けることが挙げられます。非動物性の皮革の市場価値も成長しており、2025年には全世界で490億米ドルを超えると試算されています。
ヴィーガン製品の世界市場
2021年の世界のヴィーガン食品市場は157.7億米ドルでしたが、2025年には222.7億米ドルに到達すると予想されています。また、世界の植物性食品市場も大きな成長が見込まれており、2020年から2030年までの10年間で、約5.5倍拡大する試算です。代替肉市場では市場価値が約90億米ドルのBeyond Meatが他社を大きく引き離しており、次いでImpossible Foods(約52億米ドル)、Oatly(20億米ドル)となっています。
代替ミルクの市場価値
ヴィーガン食品の代表格は代替肉ですが、世界の市場価値で見ると2022年時点で代替肉は101億米ドル、代替ミルクは209億米ドルと、代替ミルクの方が大きくなっています。代替ミルクの主な市場は中国と米国で、2022年には2カ国で122億米ドルの売上高が見込まれており、市場の約6割を占めることが予想されています。種類別では豆乳が最も人気で、次いでアーモンドミルクとなっています。
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