消費財・消費動向

ベトナムの日用消費財(FMCG)市場:発展の要因と変化

2024年1月22日
| 発行元 Statista Japan
スーパーで買い物をするベトナム人女性。
Tran Van Quyet via Getty Images
  • ベトナムの都市住民のFMCG製品に対する支出額は、地方で暮らす住民を遥かに上回っているものの、その差は急速に縮まりつつあります。
  • ベトナムの乳業大手ビナミルク(Vinamilk)は、2023年にリリースされた世界の乳業ブランドランキングにおいて3つのカテゴリーで高評価を獲得しました。

近年、ベトナムでは日用消費財(FMCG)産業が飛躍的な成長を遂げており、FMCG企業は1億人近い巨大な消費者基盤を開拓する機会に恵まれています。中間層の拡大や所得水準の上昇、消費者の嗜好の変化は、同産業の発展に大きく貢献しました。ベトナム経済に大打撃を与えた長いコロナ禍を乗り越えた現在、同国のFMCG産業は目覚ましい回復をみせています。

ベトナムFMCG市場の成長要因

ベトナムのFMCG市場が拡大した背景には、さらにいくつかの要因が存在します。1つ目は、都市化現象です。多くの人びとが都市部へと移り住んだことにより、市民の購買力が向上し、消費財の需要拡大につながりました。2つ目は、販売チャネルの増加です。スーパーマーケットやハイパーマーケット(郊外型の巨大スーパーマーケット)、コンビニエンスストアといった近代的な販売チャネルが増えたことで、FMCG製品が全国の消費者に行きわたるようになっています。ベトナムの都市住民のFMCG製品に対する支出額は、地方で暮らす住民を遥かに上回っているものの、その差は急速に縮まりつつあります。また都市・地方にかかわらず、近年で最も成長率の高い消費財カテゴリーは、パーソナルケア、ホームケア、飲料製品となっています。

ベトナムのFMCG市場は極めて競争が激しく、外資系企業とローカル企業が市場シェアをめぐってしのぎを削っています。日本の味の素や世界有数の消費財メーカーであるユニリーバ(Unilever)、エースコック、コカ・コーラ(Coca Cola)などの外資系企業は、ベトナムで最も購入されるFMCGブランドの大半を所有しています。とはいえ、ベトナム勢も負けてはいません。たとえばベトナムの乳業大手ビナミルク(Vinamilk)は、外資系の競合他社を抑えて同国の牛乳・乳製品業界を独占しており、市場シェアの50パーセント近くを占めています。同社は、世界的な業界リーダーとしての地位も固めており、2023年にリリースされた世界の乳業ブランドランキングにおいて、3つのカテゴリーで高評価を獲得しています。とくに「世界で最も価値のある乳業ブランド」および「世界で最も活力のある乳業ブランド」のランキングでは、それぞれ6位と2位に選ばれています。

ベトナムのFMCG産業のコロナ禍からの回復

ベトナム経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大による打撃を被ったものの、FMCG産業には回復の兆しが見えてきています。新規感染者数の減少に伴い外出制限が緩和されて以降、さまざまな製品カテゴリーの日用消費財に対する需要が伸びました。また、ネットショッピングへの移行はコロナ禍で加速し、EC(電子商取引)サイトおよびソーシャルコマースで日用必需品を購入することが常態化しています。新型コロナの収束後も、依然として日用消費財の購入にECサイトが広く利用されていることがわかっており、今後もこの傾向は続くとみられています。ベトナムは、世界的トレンドへの迅速な適応力や政府による景気刺激策のおかげで、外資・ローカルを問わずFMCG企業にとって魅力的な市場となることが予想されています。


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