AXS Marine
公開日August 2023
調査期間Q1 2014 to Q2 2023
補注The figures for Q1 2014 to Q4 2016 have been taken from this source and the figures for Q1 2017 to Q4 2019 have been taken from this source.
2024-03-06 | 発行元 Statista Japan
海運貨物会社の平均EBITマージン(利息と税金の影響を除いた本業の収益力を測定する指標)は、2020年から2022年の間に急激に上昇しました。2020年第1四半期時点での平均EBITマージンは約2.6パーセントでしたが、2022年第1四半期には57.4パーセントに跳ね上がりました。その後、収益率は2022年を通して減少しつづけ、2023年第2四半期には8.9パーセントまで下落しています。
2020年時点では、デンマークの海運大手A.P.モラー・マースク(A.P. Moeller Maersk)のEBITは、1TEU(20フィートコンテナ1個分)当たり95米ドルでしたが、2021年にはその5倍以上となる1TEU当たり536米ドルのEBIT(利払い前・税引き前利益)を記録しています。イスラエルの海運会社ジム(ZIM)が所有する特定の貨物船の1TEU当たりの平均EBITはこれをさらに上回り、2020年には114米ドルだったEBITが、2021年には1,256米ドルを超えました。
そのため、2021年に海運貨物企業の利益が前年比で大幅に上昇したことは、決して驚くべきことではありません。世界の海運貨物業界の営業利益は、2021年だけでも1,100億米ドルにのぼったと推定されており、これは過去10年間で同業界が計上した利益の3倍近くに相当することを考慮すると、驚異的な数値と言えるでしょう。
海運企業の利益が劇的に伸びた主な要因としては、アジアと欧州をつなぐスエズ運河経由の航路における記録的な運賃高騰が挙げられます。輸送費高騰の一因は、新型コロナウイルスがもたらした混乱が、雪だるま式にグローバル・サプライチェーン全体に広がったことにあるとされます。複数の要因から港湾が封鎖されて混雑が生じ、多くの船舶が沖合で長期間の停泊を強いられました。その結果、海上コンテナ輸送の運行スケジュールは大きく乱れました。また、2020年代中期から上昇している船舶燃料価格も、運賃上げ圧力となっています。
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