製造・輸送

世界最大のコンテナ港と中東・北アフリカの主要港湾に迫る

2024年5月13日 | 発行元 Statista Japan
大量の海上コンテナを積み、コンテナ港に停泊する大型のコンテナ貨物船
schulzhattingen via Getty Images
  • 「世界の工場」として知られ、機械、電子機器、消費財の主要な輸出国である中国には、コンテナの許容量と取扱量において世界最大のコンテナ港が複数存在します。
  • 2024年4月には、韓国の大手海運会社HMMと上海国際港務集団(SIPG)の間で合意文書(MOU)が締結され、SIPGが上海港で、HMMの船舶に対してメタノール燃料やLNG燃料を供給していくことが決まりました。

コンテナ港は、グローバル・サプライチェーンの要衝であり、海上コンテナを船舶、鉄道、トラックなどで長距離輸送するための中継地です。商品やモノの輸出入には、こうした港湾ネットワークが欠かせません。「世界の工場」として知られ、機械、電子機器、消費財の主要な輸出国である中国には、貨物の許容量と取扱量において世界最大のコンテナ港が複数存在します。2022年時点では、世界最大の港は上海港で、世界の10大コンテナ港のうち6港が中国の港です。

世界一の上海港

上海港のコンテナ貨物取扱量は、2022年時点で4,700万TEU(20フィートコンテナ換算)以上となっており、同年の世界ランキングで2位のシンガポール港を1千万TEU上回っています。上海港のコンテナ取扱量は、中国の輸出額増加を受けて、2013年から2022年までに40パーセント上昇しました。 長江(ちょうこう)、黄浦江(こうほこう)、銭塘江(せんとうこう)の合流点に位置し、中国の内陸水路へとつながる上海港は、地理的優位性に恵まれています。

世界最大の港、上海港を出入りする大型商船の多くは、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を発生させる舶用重油を燃料としています。上海港を運営する上海国際港務集団(SIPG)では、こうした状況を改善すべく、脱炭素化への移行に積極的に取り組んできました。2024年4月には、韓国の大手海運会社HMMとSIPGの間で合意文書(MOU)が締結され、SIPGが上海港で、HMMの船舶に対してメタノール燃料やLNG燃料を供給することが決まりました。環境への負荷が少ないこうした燃料を供給することで、CO2排出量の削減を目指すものとみられています。

中東・北アフリカ地域の主要港湾

ドバイのジェベル・アリ港は、2022年のコンテナ貨物取扱量が、中東・北アフリカ地域で最大の約1,400万TEUに達しました。ジェベル・アリ港のコンテナ取扱量は、オランダのロッテルダム港に次ぐ世界第12位です。同港は、アラブ首長国連邦(UAE)の道路、鉄道、空港とつながっており、複合一貫輸送が可能です。一方で、2007年に開港したモロッコのタンジェ地中海新港(Tanger MED)は、2022年のコンテナ取扱量が約760万TEUに達しています。また、中東・北アフリカ地域で2番目に大きなコンテナ港であり、アフリカ最大の港でもあります。


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