National Police Agency; Ministry of Health, Labour, and Welfare
公開日March 2024
調査期間2014 to 2023
2024-08-01 | 発行元 Statista Japan
2023年に日本では約2万1,800人以上の方が自らの命を絶ちました。過去10年間、自殺者数は徐々に減少傾向にありましたが、2020年に再び増加に転じたことから、新型コロナウイルスの感染拡大との関連性が指摘されています。
日本の自殺率の高さは、歴史的に日本の経済状況と密接に関係しています。2020年に増加したのは前述のとおりですが、その前に増加に転じたのは世界的な金融危機が起きた2009年でした。伝統的な男女の役割に関する考え方はこの数十年で変化しつつありますが、社会的にはあまり変わっていません。男性には依然、仕事に専念して家族を養うことが求められています。景気が低迷するとこのような社会的な役割を果たすことが困難になり、精神的な問題に繋がる可能性があるため、結果的に男性の自殺者数の一因となっていると見られています。いわゆる「過労死」は仕事上の肉体的・精神的疲労が原因で突然死する現象ですが、仕事上のストレスによる自殺は「過労自殺」と呼ばれます。過労自殺の件数も、女性よりも男性に多くなっています。
男女別の自殺者数を比較すると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、女性の自殺者数においてより顕著に現れています。 これには様々な要因が絡んでいますが、コロナ禍での行動制限や自宅勤務などで、家庭内暴力の被害者である女性が加害者と自宅で過ごす時間が増えたことや、影響を受けやすい接客業や小売業、介護業に従事する女性が多いことなどが挙げられています。 その上日本では独身社会への移行が急速に進んでおり、自立した独身女性が増加しています。女性は男性に比べて非正規雇用が多いため、コロナ禍によって経済的に不安定な状況に陥る可能性が高くなります。他にも、女性が在宅勤務と学校閉鎖中の育児を両立させなければならず負担が大幅に増加している影響もあると見られています。 総じて、日本の女性は男性と比較して、コロナウイルスによる深刻な影響を日常生活の多くの場面で感じているようです。
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