2024年 半導体企業時価総額ランキング

2024年6月5日時点では、米国のエヌビディア（Nvidia）が時価総額ランキング1位の半導体企業となっています。次いで台湾のTSMC（台湾積体電路製造）、米国のブロードコム（Broadcom）、韓国のサムスン電子（Samsung）、オランダのASMLが上位にランクインしています。ランキング上位に半導体エコシステムの多様な企業がひしめき合う様子は、多面的で複雑な工程が必要とされるICチップ開発の本質を表しています。 

半導体業界の地域的特徴 

世界の半導体業界では、北米地域とアジア太平洋地域が優勢です。中国、韓国、日本、台湾は、半導体装置向けの支出が世界最大の国・地域となっています。世界の主要なICチップ製造装置メーカーの一つで、極端紫外線の露光装置を世界で唯一生産しているのは、欧州に本社を置くASMLです。 

半導体大国を目指す欧州 

EU（欧州連合）は、2030年までに半導体の世界シェア20パーセントを達成する目標を掲げています。欧州の半導体売上高は他地域より低いものの、独自の強みが野心的な目標達成のカギとなる可能性があります。たとえば、自動車向け半導体の生産においては、オランダのNXPセミコンダクターズ（NXP Semiconductors）やドイツのインフィニオン（Infineon）が強い存在感を示しています。