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AI向け半導体市場、エヌビディアの一強鮮明か

2024年6月18日 | 発行元 Statista Japan
暗闇の中で青く怪しく光るAI向け半導体チップ
Panuwat Sikham via Getty Images
  • 2023年のAI向け半導体の市場規模は、世界全体で約536億米ドルに達したとされ、2024年にはおよそ713億米ドルに到達する見込みです。
  • 米半導体大手のエヌビディア(Nvidia)は、2024年3月にカリフォルニア州サンノゼで開いた開発者向けの展示会で最新半導体「ブラックウェル(Blackwell)」を披露し、話題を呼びました。

スマートフォンやノートパソコン、産業用ロボット、自動車などに搭載される高機能な半導体チップは、わたしたちの生活に欠かせない存在です。半導体分野では、2023年の生成AIブームが火付け役となり、人工知能の頭脳の役割を果たすAI向け半導体が存在感を増しています。2023年のAI向け半導体の市場規模は、世界全体で約536億米ドルに達したとされ、2024年には約713億米ドルに到達する見込みです。

広がるAI半導体の活用

AI技術の実用化には、最新の機械学習アルゴリズムを実行できる、より強力かつ効率的で、最適化された特殊なAI向け半導体が必要とされます。画像認識、ユーザーに合わせたコンテンツを表示・提案するレコメンドエンジン、自然言語処理、自動運転技術などは、AIの活用事例のほんの一部に過ぎません。今後は、スマートフォン、ノートパソコン、ウェアラブル端末など、より多くの一般消費者向け製品にAI向け半導体が搭載されるようになると考えられています。また、スマートシティの取り組みが広まるにつれ、ロボットやセンサーなどの産業部門でも活用が進むとみられています。スマートシティとは、デジタル技術を用いて都市のインフラやサービスを最適化し、企業や生活者の快適性・利便性を含めた新たな価値を創出する取り組みです。

エヌビディア(Nvidia)の一強鮮明か

複数の有名企業がAI半導体の開発に着手していますが、最も知名度が高いのはエヌビディアです。AIのパイオニアとして市場をけん引する同社の半導体は、オープンAI(Open AI)が開発したチャットGPT(Chat GPT)など、さまざまな大規模言語モデル(LLM)の訓練・実行に使用されています。たとえばチャットGPTは、マイクロソフト(Microsoft)が所有する次世代AI向けスーパーコンピューティング・データセンターにおいて、エヌビディアのGPU(グラフィック プロセッシング ユニット)数千基を使ってトレーニングが行われました。同時に数百万の演算処理ができるGPU は、AIの活用に広く用いられています。

エヌビディアは、最先端半導体の開発にも力を入れており、2024年3月にカリフォルニア州サンノゼで開かれた開発者向けの展示会では、最新のGPUアーキテクチャ「ブラックウェル(Blackwell)」を発表して話題を呼びました。ブラックウェルは、同社の従来製品と比較して4倍の学習性能をもつとされ、推論実行(質問を受けて回答を作成する機能)においては、最大30倍の処理性能があるとみられています。エヌビディアは、今後も高性能の半導体を次々と展開し、競合他社に差をつけていく方針です。

競合他社の参入

エヌビディア以外の主要なGPUメーカーとしては、エーエムディー(AMD)インテル(Intel)が挙げられます。従来の半導体メーカーはもちろん、マイクロソフト、アマゾン(Amazon)、グーグル(Google)といった大手テック企業も、AI半導体分野における技術革新を推進しています。

たとえばグーグルは、「テンサー プロセッシング ユニット(Tensor Processing Unit、TPU)」と呼ばれる特定用途向け集積回路(ASIC、Application Specific Integrated Circuit)をAI用に開発しました。個々のニーズに合わせて製品を変更・調整するカスタム化の潮流が継続するなかで、今後は、インハウス開発した半導体とともにソフトウェアとインフラストラクチャを1つにまとめて提供できる企業が、市場を制すると予想されています。


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