2024-07-19 | 発行元 Statista Japan
欧州連合域内排出量取引制度(EU-ETS)における排出権(EUA)価格は、2023年2月に二酸化炭素(CO₂)1トン当たり100.34ユーロの過去最高値を記録しました。EUAの平均スポット価格は、2018年に実施されたETSの制度改革以降、大幅に上昇しています。
EU-ETSは、2005年に世界で初めて導入された二酸化炭素排出枠の取引制度です。同制度は、二酸化炭素の排出量に価格をつけることで温室効果ガスの排出を制限し、排出量削減へのインセンティブ効果が期待されるとして施行に至りました。毎年一定数の排出枠が市場に出回り、企業間で取引が行われます。排出枠の絶対数は、年々段階的に引き下げられていきます。現時点でEU-ETSは、2021年から2030年までの第4フェーズにあります。
EUの排出枠価格は変動が激しく、日々変化することで知られています。価格は排出枠の需要と供給で決まりますが、2022年3月、ロシア・ウクライナ戦争が勃発し、EUによるロシアからのエネルギー禁輸措置が懸念されたため、EUA価格はCO₂1トン当たり60ユーロまで下落しました。
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